昇り降りの日々

学務様が見てる

生活

理想の大学生活とは何だろうか。僕が高校のころ描いた大学生活とは、研究室に寝泊まりし、黒板に数式を書きなぐり熱い議論を交わし、余暇には友人と酒を飲みながら馬鹿笑いし夢を語る、というようなありがちなものを想像していた。

もしくは、森見登美彦の小説のように、四畳半のボロアパートに住み、男友達とむさくるしく鍋を囲みながら所謂リア充に呪詛を吐く、というようなものだった。

森見登美彦の小説のせいで、京大生はみんな四畳半のボロアパートに住んでいると思っているし、京都での大学生活へのあこがれもいまだに捨てられていないが、ここでは深く書かない)

 

そんな生活に憧れ大学に入学し、研究室に通いつめ、ゼミを開いていた。だが、正直想像通りだったものはほとんどない。ゼミは参加してくれる人がほとんどいなかったし、四年生以上にならないと研究室には寝泊りできなかった。

 

三年の後期になった今、コンビニからの帰りでそんな憧れをふと思い出した。

 

憧れとはどこへやら、毎日のように寮の談話室で友人らと留年の危機を嘆き、ペンを握ることは無く、授業制度を呪い教員を呪い大学を呪い気候を呪い世界を呪い、夜中にコンビニへ向かいジャンクフードを買いあさり、また馬鹿笑いしながらチューハイを開けカップ麺をすする。

昼夜は完全に逆転し、1,2限は毎日のようにゴミに囲まれたベッドの中で過ごし、寝間着のまま研究室に向かえばボスに卒業を心配されるありさまである。

 

こんな自堕落な生活を、希望に満ち溢れた大学1年生の僕が見たらどう思うのだろう。しかし考えてみるとこれは森見登美彦の小説で読んだやつなのではないだろうか(違う)。

 

 

今日は頑張って3限に出る。きっとこの宣言はきっと今日も果たされない。

夜明けが近い。卒業は遠い。