昇り降りの日々

学務様が見てる

化けの皮はつまらない嘘でできている

化けの皮が剥がれるときの痛みというものは、他に比べようのないものだ。生身の自分の弱さや醜さを自覚しているがため、それを世に晒さないためにまとったその衣を無慈悲に剥がされるのである。

 自分の弱さというものを自覚しているのであればそれを変えればいいのだが、自覚していても治らないものがいくつもあるのだ。治らないなら隠すしかない。

世の中には偉大な人がいて、どんなものでも直せるし改善できる人がいるそうだ。彼いわく僕は甘えているらしい。あなたの怠惰ですか、ハイそうです。という決まりきった会話を投げあっている。常に走り続けられる人間がいるものか。それは怠惰なのか。

結局それを形だけ取り繕うしかなくて、剥がれたところに嘘を少しずつ重ねて自分の身を守っている。でも”本物”にはわかるのだ、それが偽物であることが。偽物は本物がいる村から離れて、さも自分のそれが本物であるかのように振る舞い、自分のための王国を作ることを諦めないのだ。きっとこの王国の未来は長くない。