昇り降りの日々

学務様が見てる

かさぶたを作る

僕は軽い痛みが好き、なのだと思う。

指に出来たささくれをじわじわと深く剥がしたり、爪をギリギリまで剥がしてみたり、かさぶたを剥がしてみたり。

少しずつ内側に近づいていく痛みと、この程度ならどうともならない、多分そんな感じの気持ちでやってしまっている。

 

同じように心にも軽い痛みを味わわせる。

人に何かを言われてみたり、何かを勝手に思い込んでみたり、でも真正面から受け止めると壊れるのでほどよいダメージになるようにズル賢く調整している。

つらいふりをして自分によって、出来た傷口に塩コショウふって、ピリピリと撫でるようなその痛みに酔って気持ち良くなる。

もっと僕を気持ち良くボロボロにして欲しい。

そうやって少しずつ痛みになれて、僕の気がつかないうちに崖っぷちにまで追い詰めて欲しい。

きっとそのときの僕は快楽を求めて自分から谷底へ向かってジャンプするのだと思う。

 

ほら、またこうやって痛みに酔ってる。