昇り降りの日々

学務様が見てる

白染

嫌いな人の話

性格が腐っているので嫌いな人が結構いる。
嫌いな人間はよっぽどじゃない限り関わりを続けることはないので、情報が入ってくることはない。
だけどなぜか、わざわざそういう人間の情報を探しに行ってしまう時がある。
自分でも意味不明だが、何故かそういうことをしてしまうのだ。

そして調べた先に、それなりに輝かしい功績を見た。
率直にいうとムカついた。
なんで馬鹿がそんなことしてるんだ、お前がきていいところじゃない、お前がやっていいことじゃない、そんな感情が湧いてきた。
この文字を書くだけでも酷くイラつく。
惨めだ、惨めだ、ただ僕は評価を別の軸にしただけなのに、まだどこかで勝っていると思っていた。
口で、理性で、謙遜するフリをしてみせて、僕の奥底にいる僕は自分をひけらかしたがっている。

学問では負けないと思っている、わかりやすい頂上に来たから。
情報では負けないと思っている、その内部にいるだけだけど。

どうしてわざわざ嫌いな人間の情報を探しに行くのだろう、答えの一つは今日見つかった。
自分が勝っていることを確認したかったのだ、自分がまだ優位であると信じていたかったのだ。
今までは勝ったままで入れた、だけどいざ『お前の負けだ』とはっきりと見せつけられると気が狂う、憎い、憎い、憎い、お前が嫌いだ、前よりももっと嫌いだ、でもそれ以上に、自分の奥底に潜んでいるものが嫌っている人間よりも醜い。
頭の中で何度も何度もその腹を突き刺して、中身を引きずり出して叩きつけて踏み潰してやる、ハッと我に帰った時にくだらない妄想の中で自分を慰めていることに気づく。

お前は僕の理性がどうしようもなく無意味であることを突きつける。
レベルの違いではない、勝ち負けを気にしている時点で負けなのだ。
相対的にしか自分をはかれない惨めな心は、何で塗りつぶしても消えない。
理性なんて、育ててきた自分には勝てない。
毎日のように餌をやっているのは自分だ。
僕は狭い世界の中で、本物に見つからないようにちょっとした丘の上の大将の気分でいる。

空になった箱

これがなくなったらしばらく追加購入はしないと決めていた箱が空になってしまった。
僕の憎しみは息に混じって灰になり、ほんの少しだけ軽くなった。
次が欲しいなぁ、と思いながらライターをカチカチと弾く。
見上げると、今日はいつもより星がハッキリしているように見えた。
やることがなくて、でも夜風が浴びていたくて、ぽちぽちと嘘のブログを書いている。

今日書いたこの文字はこの一文も含めて全部嘘だ。