昇り降りの日々

学務様が見てる

憎い、忌まわしい、恨めしい

昔の僕は酒に酔って「俺を認めろ」と叫んだらしい。
正直覚えていないが、当時の性格を思えば言いそうだ。

自分の感情に諦めがつくようになってから叫ぶことはなくなったが、多分根底は変わっていない。
「世界が自分を認めてほしい」「特別でありたい」「お前らとは違う」「自分はそちら側に落ちない」
湧き上がってくる感情をねじ伏せることがうまくなったと思っていたが、少しずつその力が弱くなってきているように思う。

もう26歳らしい。
多分叫んでから少なくとも4、5年は経っている。
叫んだのと同じくらいの歳、21,22くらいの才能を見て嫉妬に狂ってしまいそうになる。
特別であれると信じていた学部時代の僕は「創造的な時代は10年だ」と呪いをかけた。 今の自分は、自分自身にかけた呪いを解くように今が一番若いと必死に言い聞かせている。

時間が自分をねじ伏せて、お前は何物にもならなかった、と何度も耳元でささやいている。
特別って何だったんだろう、小さな井戸で自分を知らしめること、学歴を手に入れること、影響力のある会社に入ること、生産者であること。
どれでもなかった、もしくはそれではなくなってしまった。
誰かの特別であることって何だろう。自分にとっての特別に自分は入らない。

いつまでもガキだ、器だけが年老いていく恐怖に耐えられない。
いつまでも成長しない心と、時の流れが内側からも外側からも器を蝕んでいく。
今日も何もしないまま日が沈んでしまった。
きっとこれから進んだ針を見て焦りながらペンを手に持つ。
誰も俺を救わない、なら救ってくれなかった人間や世界を自分の手でわからせるしかない。
意気込みだけはいっちょ前に、乾いた部屋で空から助けが来るのを待っている。


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